2023年の4月に、東大川という川で、4日ほど続けて野鳥観察していたことがありました。
今回はその時期に出会った一組のコガモのペアの事を記事にしたいと思います。
4/11、私は川の堰(セキ)でキセキレイという鳥を撮影していました。
堰とは、川の水をせき止めるために作られた、仕切りのことです。
キセキレイは堰の上でさかんに何かをついばんでいました。
詳しくはわかりませんが、水が流れ落ちるフチの部分に、食べ物がたくさんあるようです。
少しほかの場所を歩いてから戻ってみると、堰の上にはコガモのペアの姿がありました。
かなり距離が近かったので、怖がらせてしまいそうで、ドキドキしながら撮影しました。
なるべく物音を立てないように気を付けましたが、
やはりコガモたちは落ち着かなかったようです。
しばらくすると、2羽連れ立って、茂みの中に入って行きました。
コガモたちの撮影を終えた後、私は少し奇妙な気持ちになりました。
というのも、コガモは冬鳥なので、春になったら北へ渡っていくはずだからです。
ですがあの時はもう、季節は4月になっていました。
あの2羽は、少しのんびりしすぎているような気がしました。
今回この記事を書こうと思った時、私はその時感じた疑問を思い出しました。
それでネット上の情報を探してみたのですが…
どうやら、コガモはほかのカモたちよりも遅めに日本を去る傾向があるみたいでした。
なんと、6月になってもまだ日本にいることもあるそうです。
調べてみて良かった、と思いました。
実は、「もしかしたらコガモは、個体によっては渡りをしないこともあるのかもしれない」
と、ちょっと思ってしまっていました。
翌日の12日は、夕方の遅い時間に撮影に行きました。
前日と同じように、コガモのペアは堰の上で食べ物を探していました。
水が流れ落ちるフチのところをさかんに漁っています。
特に手前のメスは、落ちそうなくらいギリギリの場所で食べています。
前日のキセキレイも同じようにしていたので、
きっとそこに一番食べ物があるのでしょう。
しばらくすると、2羽は川沿いの茂みの方へ去って行きました。
13日は朝の9時頃に撮影に行きました。
この時のコガモのペアは、堰の上流側で休んでいました。
堰により水がせき止められているため、水の流れが穏やかな場所です。
今は食事の時間ではないらしく、コガモたちは羽繕いを始めました。
かわいい仕草を選んで切り抜いてみました。
翼から時々見える、緑色のきれいな羽は翼鏡(よっきょう)というそうです。
結果的に、この日の撮影が、このコガモのペアを撮った最後の日になりました。
もう少し根気よく通えばよかったかもしれません。
それからしばらく経った5月3日、少し離れた場所で別のコガモのペアを見つけました。
冬鳥なのに、5月に入ってもまだ日本にいるなんて、やっぱり変わっていると思います。
今から北へ渡って、繁殖に間に合うのでしょうか。
十分間に合うからのんびりしているのかもしれませんね。
無事、我が子を連れて、次シーズンも日本に帰ってきて欲しいものです。
今回の記事はこれで終わりです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
(今回のコガモの映像は、youtubeの動画でも閲覧することができます。)